もらえるナビ編集部
補助金・給付金制度の最新情報を省庁・自治体の公式発表をもとに収集・整理し、わかりやすく発信しています。掲載情報は一次情報(厚生労働省・各市区町村)を確認のうえ作成。最終更新:2026年3月
※ 本記事は情報提供を目的としており、受給を保証するものではありません。詳細は担当ケアマネジャーまたは市区町村窓口にご確認ください。
「親が要介護になった。手すりをつけたいけど、費用はいくらかかる?」
「介護保険で補助がもらえると聞いたが、仕組みがよくわからない」
そんな疑問にお答えします。
介護保険の住宅改修費は、上限20万円・費用の最大9割を国が負担してくれる制度で、要介護認定を受けた方なら誰でも使えます。ただし、工事前に必ず申請が必要という落とし穴があり、知らずに着工してしまうと補助が受けられません。
この記事では、制度のしくみから申請手順・よくある失敗まで、図解でわかりやすく解説します。
📋 この記事でわかること
- 介護保険の住宅改修費とは何か(上限額・自己負担の計算方法)
- 補助対象となる6つの工事の種類
- 申請の流れ(STEP 1〜5)
- 「工事前申請を忘れた」などよくある失敗例
- 自治体の上乗せ補助と組み合わせる方法
※ 本記事は2026年3月時点の情報をもとに作成しています。制度の内容は変更されることがあります。最新情報は厚生労働省の公式ページまたは各市区町村の窓口・ケアマネジャーにご確認ください。
💡 工事費用の目安を知りたい方へ
介護保険が使えるリフォームは、業者によって見積もり金額が大きく異なります。補助金申請の手続きに対応しているかも業者選びの重要なポイントです。まず複数社の見積もりを比較してから判断しましょう。
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介護保険の住宅改修費とは?まず全体像をつかもう
介護保険の住宅改修費(正式名称:居宅介護住宅改修費)とは、要介護・要支援の認定を受けた方が自宅をバリアフリー改修するときに、費用の一部を介護保険が負担してくれる制度です。
1997年の介護保険法の施行以来ずっと続いている恒久制度で、期限切れや予算終了で終わるようなものではありません。該当する状況になれば、いつでも使える制度です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度の種類 | 介護保険(恒久制度・随時申請可) |
| 対象者 | 要支援1〜2 または 要介護1〜5の認定を受けた方 |
| 支給上限 | 20万円(一生涯・原則1回) |
| 自己負担 | 1〜3割(所得に応じて異なる) |
| 申請のタイミング | ⚠️ 工事着工前に必ず事前申請が必要 |
| 申請窓口 | お住まいの市区町村(ケアマネジャーが代行することが多い) |
▶ 公式情報:厚生労働省「住宅改修」
いくらもらえる?自己負担額の計算方法
支給上限は20万円ですが、全額もらえるわけではありません。
工事費の7〜9割が支給され、残りが自己負担になります。
自己負担割合の確認方法
自己負担割合は「介護保険負担割合証」に記載されています。ケアマネジャーから受け取っている書類の中にあります。所得が一定以上の方は2割・3割負担になります。
| 自己負担割合 | 該当する主な方 | 支給される最大額 | 自己負担の最大額 |
|---|---|---|---|
| 1割 | 65歳以上で一般所得の方 | 18万円 | 2万円 |
| 2割 | 65歳以上で一定以上の所得がある方 | 16万円 | 4万円 |
| 3割 | 65歳以上で特に所得が高い方 | 14万円 | 6万円 |
| 1割 | 40〜64歳で特定疾病のある方 | 18万円 | 2万円 |
費用が20万円を超えたら?
20万円を超えた工事費用は全額自己負担になります。たとえば30万円の工事を行った場合、20万円部分に対して保険給付が適用され、超過した10万円はそのまま自己負担です。
💡 具体的な計算例(1割負担の場合)
工事費用:20万円の場合
支給額:20万円 × 90%=18万円(介護保険から支給)
自己負担:2万円だけ
工事費用:30万円の場合
支給額:20万円 × 90%=18万円(20万円を上限に計算)
自己負担:2万円 + 超過分10万円=12万円
20万円は分割して使える
1回で使い切る必要はなく、上限額の範囲内であれば数回に分けて使うことができます。
たとえば最初に手すり設置で8万円使い、後から段差解消工事に12万円使う、という使い方が可能です。
20万円がリセットされるケース
原則として一生涯1回ですが、次の2つの場合は再び20万円の支給を受けられます。
- 要介護度が3段階以上悪化した場合(要支援1・2と要介護1は同一区分として扱われます)
- 引っ越しをした場合(転居先の住宅に対して再度申請できます)
対象となる6つの工事の種類【一覧】
介護保険の住宅改修費は、すべてのリフォームに使えるわけではありません。厚生労働省が定めた6種類の工事に限られています。
| # | 工事の種類 | 具体例 |
|---|---|---|
| 1 | 手すりの取り付け | 廊下・階段・浴室・トイレ・玄関などへの手すり設置 |
| 2 | 段差の解消 | 敷居の平滑化・スロープの設置・浴室の床かさ上げなど |
| 3 | 床・通路面の材料変更 | 滑り防止のための畳→板材への変更、じゅうたんの除去など |
| 4 | 引き戸などへの扉の交換 | 開き戸→引き戸・折り戸への取り替え、ドアノブのレバーハンドル交換など |
| 5 | 洋式便器への交換 | 和式→洋式への便器取り替え、便器の位置・向きの変更 |
| 6 | 上記工事に付帯する工事 | 手すり設置のための壁の補強、扉交換に伴う柱・壁の改修、床材変更に伴う下地補修など |
⚠️ 注意:屋外工事も対象になる場合があります
玄関から道路までの通路などで行う段差解消工事やスロープ設置も、「屋内と一体的な工事」とみなされれば対象になります。判断はケアマネジャーを通じて市区町村が行います。
費用目安(工事の種類別)
| 工事内容 | 費用目安 | 1割負担の自己負担(目安) |
|---|---|---|
| 手すり設置(廊下1カ所) | 2〜5万円程度 | 2,000〜5,000円程度 |
| 手すり設置(浴室+トイレ+廊下) | 8〜15万円程度 | 8,000〜1.5万円程度 |
| 段差解消(敷居3〜5カ所) | 3〜8万円程度 | 3,000〜8,000円程度 |
| 扉の引き戸への取り替え(1カ所) | 5〜15万円程度 | 5,000〜1.5万円程度 |
| 和式→洋式トイレへの交換 | 10〜20万円程度 | 1〜2万円程度 |
| バリアフリー工事一式(複合) | 15〜20万円程度 | 1.5〜2万円程度 |
※ 費用はあくまで目安です。住宅の状況・施工業者・地域によって大きく異なります。複数の業者から見積もりを取ることをお勧めします。
🏠 同じ工事でも業者によって数万円変わります
手すり設置や段差解消は工事の規模が小さい分、業者ごとの価格差が相対的に大きくなります。介護保険の上限20万円を最大限に活かすためにも、2〜3社の相見積もりを取ることを強くお勧めします。
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申請の流れ(STEP 1〜5)
介護保険の住宅改修は、必ず「工事前→申請→工事→完了後申請」の順番で進める必要があります。順番を守らないと補助が受けられなくなります。
ケアマネジャーに相談する
まず担当のケアマネジャー(介護支援専門員)に「住宅改修を考えている」と伝えましょう。ケアマネジャーがいない場合は、地域包括支援センターに相談してください。
施工業者に見積もりを依頼する
改修内容を決めたら、業者に見積書を作成してもらいます。できれば複数の業者から見積もりを取ると安心です。
⚠️【工事前に必須】市区町村へ事前申請する
工事の着工前に、必要書類を揃えて市区町村窓口へ事前申請します。この手順を守らないと補助を受けられません。
必要書類:事前申請書 / 住宅改修が必要な理由書(ケアマネジャーが作成)/ 見積書 / 改修前の写真 / 平面図
市区町村の確認を受けてから工事スタート
事前申請が受理され、改修内容の確認が取れてから工事を依頼します。工事が完了したら改修前後の写真を撮っておきましょう。
工事完了後に事後申請して支給を受ける
工事が完了したら、完了報告の書類を市区町村に提出します。審査が通れば数週間〜1ヶ月程度で支給されます。
必要書類:住宅改修費支給申請書 / 領収書 / 改修前後の写真 / 工事内訳書
支払い方法は2パターン
給付の受け取り方には2通りあります。
- 償還払い方式:いったん工事費の全額を業者に支払い、後日市区町村から保険給付分が振り込まれる(一般的な方法)
- 受領委任払い方式:最初から自己負担分(1〜3割)だけ業者に支払えばよく、残りは市区町村が業者に直接支払う(採用している自治体のみ)
受領委任払い方式は初期費用が少なくて済みますが、対応していない自治体も多いです。ケアマネジャーを通じて確認してみましょう。
📋 「ケアマネジャーがいない」「何から始めればいいかわからない」方へ
申請の流れはケアマネジャーが中心になって進めてくれますが、まだ担当がいない・制度自体わからないという方は、専門の相談窓口を利用するのが近道です。リフォーム業者選びと並行して進めましょう。
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よくある失敗・注意点
実際に申請を進めると、「こんなはずではなかった」というトラブルが起きることがあります。代表的な失敗例を紹介します。
❌ 失敗①:工事前に申請をしなかった
最も多いトラブルです。「急ぎだったので先に工事してしまった」という場合、原則として補助は受けられません。やむを得ない事情がある場合に限り事後申請が認められることがありますが、基本的には事前申請が大原則です。
❌ 失敗②:要介護認定の申請前に工事してしまった
要介護・要支援の認定を受けていることが条件です。認定申請中に工事を始めてしまうと対象外になる可能性があります。認定結果が出てから動きましょう。
❌ 失敗③:対象外の工事を含めてしまった
キッチンの全面改装など、6種類の対象工事に含まれないものは補助対象外です。対象工事と対象外工事が混在している場合、対象外部分は全額自己負担になります。事前に業者・ケアマネジャーと内容を確認しましょう。
❌ 失敗④:施設入所中に申請しようとした
対象は「実際に居住している自宅」です。現在、病院や介護施設に入院・入所中の方は原則として対象外です。ただし退院・退所の日程が決まっている場合は事前に相談できる場合があります。
❌ 失敗⑤:写真を撮り忘れた
工事前の状態の写真は、事前申請書類として必須です。また、工事後の写真も事後申請に必要になります。「施工業者が撮ってくれるだろう」と思い込んでいると、担当者によっては撮影されていないことがあります。自分でも必ず撮影しておくことをお勧めします。
自治体の上乗せ補助と組み合わせるとさらにお得
介護保険の住宅改修費(上限20万円)とは別に、多くの市区町村が独自の上乗せ補助・助成金制度を設けています。
たとえば東京都渋谷区では「5万円以上の工事に対し費用の20%・上限10万円」を独自に助成する制度があります(内容・金額は年度によって変わります)。
自治体独自の補助金は介護保険の住宅改修費と重複して利用できる場合がほとんどです。うまく組み合わせれば自己負担をさらに減らせます。
🔍 自治体補助金の調べ方
お住まいの市区町村のウェブサイトで以下のキーワードで検索してみてください。
「リフォーム補助金」「住宅改修 助成金」「バリアフリー 助成」
▶ 詳しくは:自治体補助金の確実な調べ方
ただし自治体の補助金は対象者の条件が厳しい場合や、年度予算が尽きると受付終了になる場合があります。早めに窓口に問い合わせることをお勧めします。
よくある質問(Q&A)
まとめ
介護保険の住宅改修費は、使い勝手のよい頼れる制度ですが、「工事前に申請する」という手順だけは絶対に守る必要があります。
費用の大部分を国が負担してくれるので、介護のためにリフォームを検討しているなら真っ先に確認すべき制度です。
✅ この記事のポイントまとめ
- 上限20万円、費用の7〜9割を介護保険が負担(1割負担なら最大18万円支給)
- 対象は手すり・段差解消・床材変更・扉交換・便器交換の6種類
- 必ず工事前に事前申請が必要(着工後の申請は原則不可)
- 工事前後の写真は自分でも必ず撮影しておく
- 20万円は分割して使えるが、一生涯で原則1回
- 自治体独自の補助金と組み合わせるとさらに費用が抑えられる
「自分の場合は他にどんな補助金が使えるかな?」と思ったら、下の診断ツールをお試しください。介護保険住宅改修以外にも、省エネリフォームや新築の補助金など複数の制度を一度に確認できます。
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