【体験談】介護保険でお風呂・玄関の手すりをリフォーム|自己負担3万円で済んだ申請の全記録

体験談



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もらえるナビ編集部

補助金・給付金制度の最新情報を省庁の公式発表をもとに収集・整理し、わかりやすく発信しています。本記事は実際の介護保険制度・申請手続きをもとに構成した想定事例です。最終更新:2026年3月

※ 補助金額・自己負担割合は要介護度・所得状況により異なります。詳細は担当ケアマネジャーまたは市区町村窓口にご確認ください。

「介護リフォームって、自分で全額払うしかないと思っていた。」

神奈川県在住の田中恵子さん(52歳・仮名)は、母親の退院が決まった夜、スマホで「浴室 手すり 費用」と検索していました。要介護2の認定を受けたばかりの母が自宅に戻るには、浴室と玄関の改修が必要だと病院のリハビリ担当者に言われたのです。

「最初の見積もりが18万円で、正直きつかった。でも担当のケアマネさんに相談したら介護保険が使えると教えてもらって、結局自己負担は3万5,000円で済みました。知っていたか知らなかったかで、14万円以上違う話です」

この記事では、田中さんの体験をもとに、介護保険の住宅改修費を使った工事の流れを申請書類から完了まで全て記録します。

📋 この記事でわかること

  • 介護保険住宅改修費の仕組みと、実際の自己負担額の計算方法
  • 工事前申請を「危うく忘れるところだった」という実体験と教訓
  • 見積もり18万5,000円→自己負担3万7,000円になった詳細な内訳
  • 申請から給付まで、実際にかかった日数と手続きの流れ
  • 「知らなかったら14万円損していた」この制度を使い損ねないための注意点

※ 本記事は実際の介護保険制度をもとにした想定事例です。人物名・金額・工事内容はプライバシー保護のため変更・加工しています。

「退院まで2週間」——突然始まった介護リフォームの準備

田中さんの母・久子さん(74歳・仮名)が浴室で転倒し骨折したのは、2025年12月のことでした。手術は成功し、約3週間のリハビリを経て退院の見通しが立った頃、病院のソーシャルワーカーから一枚の紙を渡されます。

「退院後の生活を安全にするために、自宅の改修を検討してください」

チェックリストには、こう書いてありました。

病院から提示された改修推奨リスト

  • 浴室:入口の段差解消・手すりの設置
  • 脱衣室:段差解消・転倒防止マットの固定
  • 玄関:外側スロープの設置・上がり框の手すり
  • 廊下:夜間の移動に備えた手すり追加(任意)

「費用がどれくらいかかるのか、全く見当がつかなかった。リフォーム会社に電話して仮の見積もりをもらったら、全部やると32万円って言われて。そんな急に、って感じで頭が真っ白になりました」

転機は、退院前の面談でついてくれたケアマネジャーの岡田さん(仮名)との会話でした。

「『介護保険で住宅改修の補助が出ますよ』って一言言ってもらって。それで初めて知りました。まず全部を完璧にしようとしないで、優先度の高いものから介護保険で申請しましょう、って教えていただいて」

介護保険の住宅改修費とは?18万円の工事が3万円台になる仕組み

介護保険の住宅改修費は、要支援・要介護認定を受けた方が自宅をバリアフリー改修する場合に、工事費の7〜9割を国が負担する制度です。

項目 内容
工事費の上限 20万円(同一住宅・生涯1回)
給付割合 要介護度に応じて7〜9割(1割負担の方なら9割給付)
対象工事 手すり設置・段差解消・床材変更・引き戸交換・洋式便器交換(6種類)
申請タイミング 工事着工前に事前申請が必須(着工後の申請は原則不可)
申請窓口 お住まいの市区町村の介護保険担当窓口

田中さんのケースでは、母・久子さんが要介護2・1割負担の認定を受けていたため、工事費の9割が給付の対象になりました。

田中家の実際の計算

工事費合計:18万5,000円
介護保険の上限:20万円以内 ✅(全額対象)
給付額(9割):16万6,500円
自己負担(1割):1万8,500円
※ 上限超過分(なし):0円
合計自己負担:1万8,500円

※ 実際には支払い方法(受領委任払い・償還払い)によって手続きが異なります。田中家のケースでは「受領委任払い」を利用し、工事代金から給付分を差し引いた金額だけを業者に支払いました。

「工事前申請」を危うく忘れるところだった——最大のリスクポイント

制度を調べるうちに田中さんが最も驚いたのが、「工事着工前の事前申請が絶対条件」という点でした。

「リフォーム会社から先に工事日程の連絡が来てたんです。1月の第2週に入りますって。でもそのときまだ市役所には何も出してなくて」

ケアマネジャーの岡田さんに慌てて連絡したところ、「今すぐ動いてください、工事前でないと補助が出ません」と言われ、年明けすぐに市役所へ走ったそうです。

⚠️ 工事前申請を忘れた場合どうなるか

着工後・工事完了後に申請しても原則として給付されません。田中さんの場合、工事前日に気づいたため事なきを得ましたが、工事が始まってしまっていたら18万円が全額自己負担になっていました。

「ケアマネさんがいなかったら絶対に忘れてた。工事会社も補助金の話は何もしてくれなかったから」

田中さんが事前申請で提出した書類はこの3点です。

事前申請で提出した書類(田中家の場合)

  1. 住宅改修が必要な理由書(担当ケアマネジャーが作成)
  2. 工事費の見積書(リフォーム会社が作成)
  3. 工事箇所の写真(改修前の現状写真・工事担当者が撮影)

※ 自治体によって書類が異なる場合があります。市区町村の窓口で事前確認を。

「提出から承認まで5日かかりました。工事は承認後でないと始められないので、業者との日程調整も必要でした」

実際にやった工事と費用の内訳——18万5,000円の中身

32万円の見積もりから優先度の高いものを絞り込んだ結果、田中さんが選んだ工事はこの3箇所です。

工事箇所 内容 金額
浴室 入口段差解消(3cm→フラット)・L字手すり設置2本 8万2,000円
脱衣室 段差解消スロープ設置・床材を滑り止め素材に交換 4万8,000円
玄関 上がり框(段差)に縦手すり設置・外側に固定スロープ 5万5,000円
合計(税込) 18万5,000円

「廊下の手すりは一旦見送りました。予算上限の20万円に収めるためというのもあったし、母が実際に生活してみてから必要なら追加しようという判断で」

ポイント:上限の20万円を賢く使う

介護保険の工事上限20万円は一生涯で1回です(転居や要介護度が3段階以上変わった場合を除く)。田中さんのように優先度の高い工事を先に使い、残額を残しておくという判断も賢明です。

申請から給付まで実際にかかった日数——全手続きの記録

1

1月4日(月)― ケアマネジャーへ相談・事前申請書類の準備開始

岡田さんに工事前申請が必要だと聞き、理由書の作成を依頼。リフォーム会社にも見積書・現状写真の準備を依頼。

2

1月6日(水)― 市区町村の介護保険窓口へ事前申請書類を提出

書類3点(理由書・見積書・現状写真)を持参。担当者から内容確認を受け、受理票を受け取る。

3

1月11日(月)― 市区町村から承認通知が届く(5日後)

郵便で「住宅改修費支給承認通知書」が届いた。この通知書を受け取ってから着工が可能になる。

4

1月14日(木)〜16日(土)― 工事(2日間)

浴室・脱衣室・玄関の3箇所を2日間で施工完了。工事担当者が施工後の写真を撮影。

5

1月19日(火)― 市区町村へ完了申請書類を提出

工事後の写真・工事費の領収書・工事内容の確認書を提出。受領委任払いのため、実際の支払いは給付分を差し引いた1万8,500円のみ。

2月上旬(完了申請から約3週間後)― 給付確定・手続き完了

受領委任払いのため、給付金はリフォーム会社へ直接支払われた。田中家の総支払額は自己負担分の1万8,500円のみで完結。

事前申請から給付確定まで、約1か月かかりました。退院後すぐに安心して母が使える環境を整えるため、「退院日より前に工事を完了させる」ことを目標にスケジュールを組んだそうです。

「やってよかった」と「もっと早く知りたかった」——田中さんの本音

✅ やってよかったこと

母が退院後すぐに「自分で動ける」と言ってくれた

「浴室の段差がなくなって、自分で入浴できるようになったって言ってくれたのが一番うれしかった。リハビリの先生にも、住環境が整っているとモチベーションが違うと言われました」

全部やらないと決めたことで、残額を温存できた

「廊下の手すりを見送ったので、上限20万円のうち1万5,000円分の余裕が残っています。今後また必要になったときに使えると思うと安心です」

⚠️ もっと早く知りたかったこと

最初に相談したリフォーム会社が介護保険未対応だった

「最初に電話したリフォーム会社は介護保険の申請代行に不慣れで、『自分で市役所に行ってください』と言われました。結局ケアマネさんの紹介で別の業者に変えましたが、時間のロスになりました。最初から介護保険に対応した業者を選ぶべきでした」

要介護認定の直後に制度のことを調べていればよかった

「骨折して入院した後に知ったけど、本当は要介護2の認定が出た時点で調べておけばよかった。あの頃から手すりを付けていたら転倒を防げたかもしれないとも思うので」

💡 介護保険対応の業者を探すなら、複数社の比較がおすすめ

田中さんの体験のように、最初に選んだ業者が介護保険申請に未対応なことがあります。最初から複数社に「介護保険住宅改修費の申請代行に対応していますか?」と確認してから選ぶのがベストです。

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田中さんの体験から学ぶ「介護リフォームで失敗しないための3つの教訓」

教訓① 工事前申請は「今日」動く

退院の日程が決まったら、工事業者への連絡より先にケアマネジャーへの相談と市区町村への事前申請を動かしてください。工事が始まってからでは取り返しがつきません。

教訓② 最初から介護保険対応の業者を選ぶ

見積もりを依頼する前に「介護保険住宅改修費の申請代行に対応していますか?」と確認してください。対応していない業者を選ぶと、申請手続きを自分でやるか業者を変えるかという二度手間になります。

教訓③ 上限20万円は一生涯。使い切らずに残す判断も大切

今すぐ必要な工事を優先し、残額を将来のために残しておく判断が重要です。田中家のように「廊下の手すりは様子を見てから」という進め方が、長期的には賢明な選択になります。

まとめ:「知っているか知らないか」で14万円変わる

田中さんの体験で最も印象的だったのは、最後にこう言ってくれたひとことです。

「補助金って申請した人だけがもらえるものなんですよね。知らなかった私は、そのまま18万円払うところだった。こういうことを、もっと退院前に教えてほしかった。」

介護保険の住宅改修費は恒久制度で、申請受付に締切はありません。要支援・要介護認定を受けている方がいるご家庭は、今すぐケアマネジャーに相談するか、市区町村の窓口に問い合わせてみてください。

✅ この記事のポイントまとめ

  • 介護保険住宅改修費は工事上限20万円・給付割合7〜9割の恒久制度
  • 工事前の事前申請が絶対条件(着工後は原則不可)
  • 最初から「介護保険申請対応業者」を選ぶことが時間節約の近道
  • 上限20万円は一生涯1回(転居等を除く)——計画的に使う
  • 自治体独自の補助金と組み合わせればさらに実質負担を下げられる

介護保険住宅改修費の申請手順・対象工事・書類について、より詳しく知りたい方はこちらの記事も合わせてご覧ください。


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